子どもに揚げ物を食べさせても大丈夫?成長に必要な質のよい油とは

子どもが揚げ物大好き。大丈夫?

子ども 揚げ物
皆さんのお子さんは揚げ物は好きですか?

ファミレスのお子様セットでもよくエビフライや唐揚げがのっていますよね。
子どもは揚げ物が好きなイメージですが、何歳から食べられるのでしょうか?
また、揚げ物が大好きな子どもでも体に悪影響はないのでしょうか?
揚げ物を食べる際の注意点や健康的に取り入れる方法をご紹介します。

揚げ物は何歳から食べられるの?

揚げ物 子ども
揚げ物は1歳を過ぎたあたりから揚げ物を食べさせても構いません。

離乳食の本でも離乳食後期には、揚げ物のメニューがのっていますが、油分が多いので赤ちゃんの未熟な内臓に負担をかけてしまうことがあります。

なるべく1歳を過ぎてからあげるようにしましょう!

また、子供の内蔵が未熟なために大きさや量、回数などは調整してあげましょう。

味付けも濃いものや塩分には気をつけることも必要ですね。

そして、無理して食べさせる必要はないので注意して下さい。

食べたがらないなら2、3歳になってからでも問題ないでしょう。

揚げてから時間が経ったものは酸化している

子ども 揚げ物
油の酸化=油の劣化のこと!

空気中の酸素と油が反応して起こる変化を油の酸化と言い、「光、高温、空気」などにより促進されます。

酸化した油は臭いを発し、味が劣化し、栄養価が低下します。

酸化した油を食べてしまうと肝臓に負荷がかかりすぎてしまいます。

結果、肝機能障害や脂肪肝を引き起こす原因となります。揚げ物はなるべく早く食べるよう、心がけましょう。

トランス脂肪酸に注意

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皆さんはトランス脂肪酸という言葉は聞いたことがありますか?

トランス脂肪酸は脂肪酸の一種で、油脂を精製・加工する際にできるものです。

また、それを摂りすぎると動脈硬化(冠動脈疾患)の原因になることが知られています。

トランス脂肪酸の過剰摂取は、体内の悪玉コレステロールを増やすため、心臓疾患や肥満、骨の発達不全、不妊症などのリスクを高める危険性があると考えられています。

そんなトランス脂肪酸は主にマーガリン、ショートニングに多く含まれています。

実際に私が専門学校に通っていた頃も、先生からはマーガリンやショートニングが入った食材は食べないようにと口酸っぱく何度も言われていました。

絶対に食べてはいけないというわけではありませんが、なるべく避けたい食品の一つです。

お買い物をする際には、食品表示をしっかりと見て質の良い油を摂るようにしましょう!

揚げ物ばかりはNG。ほどほどに!

子どもが好きな揚げ物。体に悪そうだし食べすぎは良くないと分かりつつも子どもが食べたがるし食べさせてしまうという方も多いと思います。

揚げ物を絶対に食べちゃいけない!なんてことないのです。

正しい知識を身につけておいしく健康的に揚げ物を摂り入れる方法をご紹介します。

頻度を決めて揚げ物を楽しもう

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揚げ物を毎日食べてしまうと、肥満やメタボリックシンドロームの原因になります。

その為、揚げ物を食べさせる頻度を決めたり、少量の油を使った料理をしたりするようにして揚げ物を楽しみましょう!

揚げ物風レシピを活用する

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1、簡単時短の揚げない酢豚

豚肉を油で揚げる代わりに味をからめて電子レンジで中まで火を通しておき、表面に片栗粉をからめて焼く

2、揚げないコロッケ

フライパンで炒めたパン粉をつけてトースターで焼く

このようにちょっとした工夫で油の摂取量を減らすことができます。

油不足を解消する

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私たちが日常的に食べている油は、コーン油や大豆油に含まれている【オメガ6系脂肪酸】という油です。

逆に、今日本人が不足してる油は最近スーパーでもよく見られるようになったえごま油やアマニ油、青魚に含まれている【オメガ3系脂肪酸】という油です。

この2種類の油は【必須脂肪酸】と呼ばれるもので私たちが生きていく中で必要不可欠な栄養素のひとつです。

必須脂肪酸が不足していると体が油を欲して、わたしたちは「油を使った料理が食べたい」と感じます。

ただ、その時に体は必要としている脂肪酸を指定してはくれませんので日ごろから質の良い油を取り入れましょう。

逆に質の悪い油を摂ってしまうと健康状態に影響が出てきます。

肌が荒れたり、体調が優れなかったりと全身症状がでてきますので質の良い油を摂取することが大事ですね。

質のよい油をとろう。オメガ3系脂肪酸とは

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ここまでお話ししてきましたが、上記を見ると油は体に悪いのではないか?そもそも油を摂らない方が良いのではないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、まったく油を口にしないことはとても危険なこと。

逆に油をまったくとらない状態が続くと、疲労感を感じたり体力が低下したりなどと体にさまざまな悪影響を及ぼします。

健康的な食生活には油との上手な付き合い方が必要です。

私たちの身の回りには、さまざまな種類の油が存在しますが、その中で、いま日本人が一番とるべき油があります。

それがオメガ3系脂肪酸です。

オメガ3脂肪酸は“健康に良い油”と言われています。

オメガ脂肪酸には
・αリノレン酸
・ドコサヘキサエン酸(DHA)
・IPA(イコサペンタエン酸)
という成分があります。

これらは、体内で合成することができない必須脂肪酸です。

そのため、毎日の食事から摂取しなければならない脂肪酸で、厚生労働省も意識して摂取するように勧めています。

私たちが良く口にしている一般的な油、オメガ6系脂肪酸は、血中のコレステロール濃度を下げると言われています。

しかし摂りすぎてしまうと、アレルギーを促進する。悪玉コレステルロールを減らすかわりに、善玉コレステルロールも減らしてしまうといった症状が出ます。

オメガ3系脂肪酸はアレルギーを押さえる。善玉コレステルロールを増やすというメリットがあります。

質の良い油を摂取して健康的な食事を心がけたいですよね。

さて、そんなオメガ3系脂肪酸はどのように摂取すれば良いのでしょうか?

どのように摂取すれば良いの?

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えごま油やアマニ油は空気・光・熱などで、酸化しやすい性質があるので、加熱せず、生の状態で取り入れるほうがいいでしょう。

サラダや、ほうれん草のお浸し、パンにつけるなどがおすすめです。

青魚はお刺身や蒸し物にするのがおすすめです。

また、青魚にはDHA(n-3系脂肪酸)多く含まれています。

DHA(n-3系脂肪酸)は脳の発達に重要な成分であることが報告されています。

そして脂肪酸には苦みを抑制する成分が含まれているそうです。

子どもたちが嫌いという食べ物は苦み成分を含んだものが多いですよね。

油が野菜嫌いを減らすことに役立っているのです。

歯周病予防にも

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オメガ3系脂肪酸であるDHA、EPAには抗炎症作用があると大学病院の研究で報告されています。

主に魚油に含まれているのでお魚をたくさん食べるようにしましょう!

ただしお魚の種類によってDHAの含有量には大きな差があります。

DHAは脂に含まれているので、当然、脂たっぷりの、ややこってりしたお魚がおすすめです。

DHAが多いのは、イワシやサバなどのいわゆる青い背の魚(青魚)です。

青魚以外ではウナギ、サケ、筋子などにも豊富に含まれています。

理想的なDHA、EPAの合計摂取量は、一日に1000mg以上。(厚生労働省が2010年に発表した「日本人の食事摂取基準」による)

これは、子どもも食べやすい『ししゃも』約5尾、『あじの開き(干)』約1尾でカバーできる量です。

魚料理は手間がかかる!という方は、手軽にDHAを摂取しやすいイワシやサンマの缶詰もおすすめですよ。

質の良い油を摂って健康に!

体にいい油といっても、たくさん摂ることでより健康になるというわけではなく、適度な量を摂取していくことを意識することが重要です。

普段の生活で摂る油を健康的なものに変えてみるだけで、無理なく自然に健康生活を送れそうですね。

ぜひ質の良い油を摂取する方法を試してみてくださいね。