秋冬にかけて注意したい「インフルエンザ」。
2019年今季のインフルエンザは、異例の早さで流行し始めていますね。
そんなインフルエンザの対策、予防の仕方をご紹介します。
インフルエンザにかかる主な原因
咳やくしゃみによる飛沫感染
インフルエンザは感染した人のくしゃみや咳などによって飛び散ったウイルスを含む粒子(飛沫)を鼻や口から吸い込むことで感染します。これを飛沫感染と言います。
ウイルスのついた手で口や鼻に触れる接触感染
ウイルスのついた手指やものにふれることで感染することを接触感染と言います。
予防接種だけじゃないインフルエンザ対策
特に混雑した場所ではマスクを着用する
人が大勢いる場所ではマスクを着用しましょう。
インフルエンザの原因でもお話ししましたが、感染した人のくしゃみや咳から飛沫感染が起こります。
マスクをすることで多少感染しにくくなります。
また、一般的に売られている使い捨てマスクの中では不織布マスクを選ぶのがよいでしょう。
手洗いや衛生グッズで手指を清潔に保つ
手洗いをすることは当たり前!と思うかもしれませんが、正しい手洗いの仕方は知っていますか?
毎日の手洗いは正しくできていますか?
以下のポイントに注意して手洗いするだけで、普通に手洗いするよりもかなりキレイにインフルエンザウイルスを落とす事ができますよ。
2、手のひらに石鹸を乗せます。2~3プッシュ
3、石鹸が乗った手のひらをよくこすり合わせ、泡立たせます。
4、手の甲をもう片方の手のひらでもみ洗いましょう。(両手)
5、指を組んで両手の指の間を揉み洗います。
6、親指を逆の手のひらで握り、ねじりながら洗います。
7、手首も同様に反対の手のひらで握り、くるくるとねじりながら洗います。
8、水でしっかりと泡を洗い流します。
9、最後に清潔なタオル等で手をふき、乾燥させると完了です!
また、手洗い以外にも『手ピカジェル』のような衛生グッズも取り入れると良いですね。
20分おきに飲み物を飲む
風邪やインフルエンザの原因となるウイルスは口や鼻から侵入します。
のどや鼻の粘膜にある「線毛(せんもう)・繊毛」には、ウイルス・菌を体内から排出させる役割があります。
体内の水分量が減ると線毛(繊毛)の乾燥を招き、線毛運動が鈍くなってしまいますので、こまめな水分補給を心がけてウイルスの侵入を防ぎましょう。
これは、乾燥から水分が不足する冬に定期的に水分補給をすることで、鼻の奥にある毛氈の活動を活発にしてウイルスが体内侵入するのを防ぐことができるから、ということです。
「お茶」や「水」を一口程度飲むだけでも変わるそうです。
なぜ20分なの?
インフルエンザウイルスが、のどや鼻の粘膜にある感染部分に到着してから細胞内に侵入するまでに、最速で20分といわれています。
そのため、20分おきに水分補給をすることにより、感染部分についているウイルスを洗い流してしまおうということです。
ウイルスは消化器官内に入ると分解されるので、感染・増殖することはありません。
また、保育園で保育士の風邪予防として、1時間に一度、コップ半分程度の水を飲むようにしたことで、風邪を引く保育士がかなり減ったという例もテレビで紹介されていました。
口腔管理に気を付ける
歯磨きもインフルエンザの予防に効果的であることをご存知ですか?
歯みがきや口腔ケアをおろそかにしていると、むし歯や歯周病の原因となる菌が増殖してプラーク(歯垢)となることはよく知られています。
このプラークには、気管支炎や肺炎などの発症や重症化にかかわる肺炎球菌やインフルエンザ菌のほか、重篤な感染症の原因となる黄色ブドウ球菌、緑膿菌、セラチア菌などの細菌も含まれている可能性があります。
つまり、口の中が汚れて細菌が繁殖すると、インフルエンザウイルスにとって絶好の環境となってしまうため、インフルエンザが発症しやすくなってしまうということです。
当院でもクリーニングや口腔ケアを行っていますので定期的にメンテナンスを行いましょう!
毎日の食事や日光浴でビタミンDを積極的に摂取しよう
日光のビタミンDとインフルエンザ予防の関係
インフルエンザ予防にはビタミンDが良いという話は聞いたことがありますか?
低下すると病気の罹患率が上がると言われているビタミンDは、太陽が直接皮膚に当たることにより腎臓で作られます。
ガラス越しではなく、直接当たるのがポイントです。
夏の時期は日焼けが気になると思いますので手のひらなどメラニン色素がなく目立たない場所で直接太陽の光を浴びるようにすると良いでしょう。
最近ではスマホや携帯ゲーム機の普及で家で遊んでいる子どもが多くみられますが、寒くても外で遊んでたくさん日光を浴びビタミンDを皮膚から摂取しましょう!
1日当たり夏季は30分、冬季は1時間程度浴びると良いです。
厚生労働省の『日本人の食事摂取基準』による1日摂取目安量
1日のビタミンD摂取目安量は、日本人の食事摂取基準(2015年版)で以下のように設定されています。(単位:μg)
0歳 | ビタミンD摂取目安量:5.0、許容上限量:25 |
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1歳から2歳 | ビタミンD摂取目安量:2.0、許容上限量:20 |
3歳から5歳 | ビタミンD摂取目安量:2.5、許容上限量:30 |
6歳から7歳 | ビタミンD摂取目安量:3.0、許容上限量:40 |
8歳から9歳 | ビタミンD摂取目安量:3.5、許容上限量:40 |
10歳から11歳 | ビタミンD摂取目安量:4.5、許容上限量:60 |
12歳から14歳 | ビタミンD摂取目安量:5.5、許容上限量:80 |
15歳から17歳 | ビタミンD摂取目安量:6.0、許容上限量:90 |
18歳以上 | ビタミンD摂取目安量:5.5、許容上限量:100 |
妊婦 | ビタミンD摂取目安量:7.0 |
授乳婦 | ビタミンD摂取目安量:8.0 |
成人男女のビタミンD摂取目安量は5.5μgで、これはしらす干し大さじ2(6.1μg)や、ぶり一切れ(6.4μg)など意識すれば食事でも十分に摂ることができます。ビタミンD摂取量を意識することは大切ですが、上限量を超えないよう摂りすぎには注意しましょう。
ビタミンDはどんな食材に含まれているの?
実は体や皮膚からビタミンDを摂取する以外にも簡単な方法で食材から摂取することができます。どんな食材に多く含まれているのでしょうか?
ビタミンDを多く含む食材といえば、魚介類や卵の黄身、しいたけやきくらげなどの“きのこ” があります。
中でもおすすめなのは、毎日摂取しやすいきのこです。
きのこは調理する前に、5~10分程度天日干しにして日光を浴びさせた後に調理をするとビタミンDをより多く摂取できますよ。
また、牛乳やヨーグルトのようにカルシウムを豊富に含む食材とビタミンDの多いきのこを組み合わせると、効率よくカルシウムを摂取することができます。
意外と簡単にビタミンDが摂れるのでぜひ試してみてくださいね。
免疫力を強化する生活習慣を!
インフルエンザ予防の第一歩は、ウイルスに感染しないこと。
ウイルスに負けない抵抗力の高い体をつくる生活習慣が重要です。
十分な休息・睡眠をとり、適度な運動やビタミン・ミネラルなどの栄養バランスのよい食事で抵抗力を高め、ストレスや過労を避けて免疫力を低下させないよう心掛けます。
早めの対策で、インフルエンザ流行の季節を乗り切りましょう!