子どもが嫌いな野菜ランキング1位のピーマン。
独特のにおいや苦味が苦手でなかなか食べてくれず、困っている方も多いのではないでしょうか。
「嫌いなものは食べなくても良いよ。」と言ってあげたいところだけれど、栄養のことを考えると食べてほしいという思いもありますよね。
そんな嫌われ者のピーマンでも、調理方法次第で苦手意識は克服できるもの。
おいしいレシピと声かけでピーマン嫌いを克服しましょう。
ピーマンってどんな食べ物?
ビタミンCが豊富で歯に良い
ピーマンには抗酸化作用や美肌効果が期待できるビタミンCが豊富に含まれています。
100g中には約80㎎と、なんと!ほぼレモン1個分に相当する量なのです。
また、ビタミンCは歯肉を構成するコラーゲン線維に働きかけ、歯肉の出血や炎症を抑えるため、歯周病予防に効果を発揮するのではないかと考えられています。
フライパンやレンジで加熱しても栄養が失われにくい
野菜などに含まれているビタミンは熱に弱いと言われていますが、熱に強い野菜もあります。
それがピーマンです。
ピーマンは酸化を防ぐ効果があるといわれるビタミンPを多く含み、ビタミンCが加熱によって酸化されるのをビタミンPが守ってくれます。
ピーマンは、加熱しても栄養が損なわれないばかりか、加熱することでビタミンの吸収がよくなり、効果がパワーアップする野菜なんです。
肉詰めや肉野菜炒め、青椒肉絲など、肉類や脂分と一緒に加熱する料理は美味しいだけじゃなく、栄養も抜群なんですね。
ピーマン嫌いの子どもが多い理由とは
子どもが嫌いな野菜の代表格、ピーマン。独特のにおいや苦味が苦手でなかなか食べてくれず、困っている方も多いのではないでしょうか。
実は私も子どもの頃は、大の苦手でした。
そんなピーマン嫌いの子どもが多い理由はなんでしょうか?
子どもは味覚が敏感
子どもの味覚は大人より優れています。
『味蕾』と呼ばれる味覚センサーの敏感さは、大人の3倍!
特有の苦味や色艶が子どもたちにネガティブな印象を与えてしまうようですね。
苦みは毒性のものという意識が反応してしまう
人の味覚は、甘・塩・旨・酸・苦の5つに分けられます。
そのうちの一つ、「苦み」は体にとって有害=『危険(毒)!』と脳が本能的に認識する味覚なのです。
特に苦みを感じると「この野菜は、本当に安全なの?」と脳が本能的に反応して、受け付けなくなってしまうのです。
これは体を守るための防衛的正常反応なんですね。
ピーマンを食べてほしいとき、どのように子どもに説明するの?
1. 子どもが理解できる言葉で、ピーマンの栄養の働きを説明する
絵本や可愛いイラストを使って「ピーマンはこんなに栄養があるんだよ」「ピーマンは病気を吹き飛ばす力があるんだよ」等、野菜嫌いな子どもには、野菜の働きをわかりやすい言葉で伝えましょう。
2. ピーマンが大嫌いな子には好きな野菜の説明からはじめましょう!
嫌いな野菜の話に興味をもち、快く聞いてくれる子はなかなかいません。
1番目の対処法を試しても難しいという場合は、とうもろこしやさつまいもなど、子どもが好きな野菜の話からスタートしましょう♪
3. 一緒に育てて「いのちをいただく」ことを理解させる
自分で育てた野菜は愛着がわきますよね。
子どもも「自分で育てた野菜は美味しい!」と感じて、苦手な野菜を克服するケースが多いです。
ピーマンは、お庭やベランダで比較的育てやすく、種まきから収穫まで1~2カ月ほどなので、気軽に始められます。
毎日、朝晩の水やりを担当してもらい、収穫まで体験させることがポイント。
新鮮でおいしい野菜を家族で食べることもできて、一石二鳥です!
子どもが喜ぶピーマンを使った料理の簡単レシピ
そんな子どもが苦手なピーマン、どう調理したら喜んで食べてくれるのでしょうか?
おいしく、簡単に作れるレシピをご紹介します♪
お弁当にもぴったり!ドライカレー風ピーマンチャーハン
子どもが大好きなカレーの味付けです。
調理時間:10分 エネルギー:198kcal(1人分当たり)
・ツナ 缶詰 1個
・玉ねぎ 1/2
・ピーマン 4個
・ミニトマト 6個
・サラダ油 大さじ1
・ご飯 560g
A カレー粉 大さじ1/2
A 塩 小さじ1
つくり方
1. ツナは軽く油をきる。玉ねぎとピーマンは粗みじん切りにし、トマトは4等分に切る。
2. フライパンにサラダ油を熱して【1】を炒め、【A】を加えて全体に味がなじんだら、ご飯を加えて混ぜる。
副菜に!ピーマンと春雨の炒め物
豚肉と一緒に炒めることで食べやすくなります。
調理時間:10分 エネルギー:115kcal(1人分当たり)
・ピーマン 6個
・豚ひき肉 80g
・緑豆はるさめ 60g
A 醤油 大さじ2
A みりん 大さじ2
A 酒 大さじ2
A 砂糖 小さじ1
サラダ油 適量
つくり方
1. 春雨はぬるま湯でかために戻しておく。
2. ピーマンは縦2mmの細切りに、春雨は半分に切る。
3. フライパンに油を熱し、ひき肉を炒める。ピーマンを入れさっと炒め、春雨を加える。【A】を入れ水分がなくなるまで炒める。
※ピーマンは繊維に沿って縦に切り、油で炒めることで青臭さ、苦みが和らぎ食べやすくなります。
食べられなくても食卓に出すことが大切
ピーマンをいつも残されてしまうと「食べないのだから出しても無駄」と感じるかもしれません。
しかし、子どもの苦手なものを食卓に出し続けることは、決して無駄ではありません。
無理に食べさせると、子どもがピーマンに対してトラウマを持ってしまいますので、無理強いをせずに美味しく食べてもらうことを1番に考えましょう。
少しだけでも食べられたら、パパママで喜び大いに褒めてあげましょう。
嫌いなものを克服できたことは、子どもにとって大きな達成感になりますよ。